救急医療隊員が14年の時を経て薬物依存症のホームレス男性に出会う

偶然か運命か、ひとつの出会いが人生を大きく変えることがあります。米国で救急医療隊員として働くジェアナ・ノメリは、Facebookでそんな忘れられない出会いをつづっています。

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ある日ガソリンスタンドを訪れたジェアナは、ボロボロの服を着てゴミ箱をあさるホームレスの男性を目にします。男性に話しかけたジェアナは、この男性がここにいたるまでの悲しい経緯を知ります。「妻が突然この世を去り、悲しみから逃れようとヘロインを初めて使ったが最後、一気に依存症になったのです。薬物に手を出してから、家も仕事も失っていました」

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人生のどん底にいたこの男性の名はウィル・レベンス。ウィルの話を聞いたジェアナは、彼の心情が痛いほどわかったと言います。どうにかもう一度人生を歩み直してほしいと、ジェアナはウィルと定期的に会うことにしました。いつしか2人の間には、友情が芽生えていました。「当時の私にとってウィルほど大切な友人はいなかった。パートナーに対する愛情とは違うものの、ウィルは大切な人でした」とジェアナ。「人生に立ちはだかる壁を乗り越えようと、お互いにアドバイスを与え合って支え合っていました。でもある日突然、ウィルはなんの前触れもなく姿を消してしまったのです。以来一度も会うことはありませんでした」

なにか良からぬことが起こったに違いない…心配するジェアナでしたが、ウィルの行方を知る人はおらず、なんの手がかりもないまま14年の月日が流れていました。

しかし14年後のある日、ガソリンスタンドに立ち寄ったジェアナを信じられない偶然が待っていました。ウィルが彼女の目の前に立っていたのです。

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「トイレから出てきたら、ウィルがいたのです。目に涙を溜めて、自分のことを覚えているかと聞いてきました。一瞬あっけに取られましたが、すぐに思い出しました。ウィルでした!私の制服を見て、当時私がウィルに凍えないようにとジャケットとブーツをあげたことを思い出して涙を流していました。ドラッグを買わないと言う約束で、IDを再発行するための7ドルをあげたこともありました。ウィルは約束を守ったのです。今ではIDもあるし、仕事も見つけ、再婚もして幸せに暮らしています。ガソリンスタンドの店内で抱き合って泣いてしまいました」

救急医療隊員のジェアナは、毎日のように薬物依存症患者の苦しみに接しています。どれほど依存症を断ち切ることが難しいかを知るジェアナだからこそ、大切な友人ウィルの回復した姿はうれしかったに違いありません。再会を喜ぶ2人は、連絡先を交換しその場を後にしました。

「この出来事をシェアしたいと思ったのは、人に親切にすることはやっぱり大切だと身に染みてわかったからです。あなたの親切が、誰かの人生を変えることがあるのです。すぐに効果がわからなくても、きっと誰かのためになっているというのはウィルが証明してくれるような気がします」

ジェアナとウィルのように、ひとつの出会いを大切にできたらお互いの人生に良い影響を与え合っているのかもしれませんね。親切な行動が広まりますように。